眠れないときに寄り添ってくれる本
『時計が夜の7時をしらせると、フランシスの寝る時間です。まずミルクを飲み、お休みのキスをして、ベッドに入ります。ところが、ちっとも眠くなりません…』
今の私たちの生活習慣では、眠りにつくまでの添い寝はごく当たり前のことですが、日本でも「欧米式」に倣って子どもに独り寝を推奨していた時代があります。
映画でも絵本でも、夜の子ども部屋が舞台のストーリーが数多くあるせいか、アメリカやヨーロッパでは子どもは親と離れて眠る印象がありますね。
「川の字寝」の環境からは「モンスターズインク」も「かいじゅうたちのいるところ」も「ピーターパン」も生まれなかったかもしれません。
私も「早く寝なさい」と子ども部屋に追い込まれ、孤独な想像力を膨らませた子どもの一人でした。
この本に出てくる「ケーキを食べながらテレビを見るお父さんとお母さん」を、眠れないお布団の中で思い出し、「早く大人になりたい!」と思ったもの。
そんなお話をしながら、ベッドの中で読んであげたいやさしい本です。
書籍情報
ラッセル・ホーバン 文
ガース・ウィリアムズ 絵
まつおか きょうこ 訳
発行所 福音館書店
初版 1966年07月01日
32p
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