小満の色【金赤 きんあか】

次第に強くなる太陽の光を浴びて、万物がすくすくと成長してくる頃、小満は陽の気が満ち満ちて生命感にあふれる季節です。
暦便覧では「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」、盈満とは物事が満ちあふれることを指し、物事が満ち足りるとかえって災いを招きやすいことを盈満の咎目と言います。

一説には、秋に種を蒔いた麦が育ち、ホッとひと安心することから「小さな満足=小満」となったとも言われるように、植物の実が結び始める頃でもあります。
春に花を咲かせた桜や梅の実もどんどん肥りはじめ、鳥も人間も嬉しい季節。

小満の色【金赤 きんあか】

小満の七十二候は「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」「紅花栄(べにばなさかう)」「麦秋至(むぎのときいたる)」。
季節が進み、イメージする色は太陽の力強さに比例して、どんどん鮮やかになってきます。
実った小麦の「金」と紅花の「赤」の文字がついた色「金赤」は、強く明るい太陽を思わせるような赤い色。
印刷ではマゼンタ100%+イエロー100%のとても目立つ赤を「金赤」と言いますが、日本の伝統色の金赤はその色とは異なります。

名前に「金」がつく色は多く、今回使った色は「金赤」の他に「金茶」と「亮金菊黃」。「亮金菊黃」は中国の色名で明るい黄色。「亮」は「Light」のことです。
日本の伝統色で金がつく色は、他に「鬱金色」「紅鬱金」「金糸雀色(かなりあいろ)」「金色(こんじき、こがね)」などがあります。

design note

#ea5506(金赤 きんあか)
#f39800(金茶 きんちゃ)
#fafad2(亮金菊黃 (中国の色名))
#ffffff(白)

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
special elite
lumios typewriter tape