七十二候・鶏始乳<にわとりはじめてとやにつく>

にわとりはじめてとやにつく

鶏が卵を産み始める頃の七十二候。

にわとりが卵を産むために鳥屋(とや)にこもり始める頃という意味の七十二候です。鳥は全般に春が産卵期でエサとなる虫が出てくる頃に子育てをします。

本来、にわとりは寒い冬には卵を産まないことから、この時期の卵「大寒卵」は、とても貴重で、強運な縁起物と言われるようになりました。大寒の日産まれの卵を食べると金運が上がり、お金に困らないとも言われるそうです。
今では一年中当たり前に食べている卵ですが、かつては冬の貴重な栄養源として珍重されたのでしょう。今でも卵の季語は春とされます。

時を告げる霊鳥・鶏が冬の終わりを告げ、「鶏始乳」で七十二候は最後になります。

薄卵色と卵色

うっすらとピンクがかった薄い黄色の「薄卵色」。染めの色として江戸時代中期に流行した色と言われています。
もう少し白っぽい色で「鳥の子色」がありますが、こちらは卵の殻の色を模した名前です。
一段濃い黄色の「卵色」。最近は卵の黄身は赤っぽく色付られたものが主流ですが、このぐらいの黄味加減が自然に近いのかもしれません。

卵から生まれたひよこのふわふわした色合いをイメージしました。

design note

#fde8d0(薄卵色 うすたまごいろ)
#fcd575(卵色 たまごいろ)
#c8a47b
#96765a

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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