春分の色【白群 びゃくぐん】

二十四節気・春分

今日から二十四節気は春分です。
暦便覧では「日天の中を行て昼夜とうぶんの時なり」と書かれるように昼夜の長さが等しくなると言われる春分。
実際は、日本では昼が夜よりも約14分長いのだそうです。
春分の日は国立天文台が算出した春分日によって定められる休日ですが、天文学に基づいて毎年祝日が決められることは世界でも珍しいのですって。
イラン暦では元日に当たるほか、世界の多くの国で、この日から春が始まります。

中国で生まれた陰陽説では、冬至を頂点に冬の大気に満ちていた陰の気が今日を境に地中に潜り、成長してきていた陽の気が地上に現れる「陰陽転化」の日。陽の気は、夏至に向かってぐんぐん力を強め、植物や動物も大きく育っていきます。

太陽が真西に沈むことから、はるか彼方の極楽浄土への門が開くとされる「お彼岸」のお中日となります。

春分の色、白群(びゃくぐん)

岩絵具の群青(ぐんじょう)を淡くした、やわらかい青みの緑色、白群。
春の少し白味がかった空の色です。ちょっと手を入れて冷たさを確かめたくなる小川の水の色にも似ています。
岩絵具のような鉱物性の顔料は、細かくするほど白っぽくなる性質があります。白群は群青を作る鉱石・藍銅鉱(らんどうこう・アズライト)を細かく粉砕して作る色で、この色は濃さによって「群青」「紺青」「薄群青」「白群」と名前が変わります。

design note

#83ccd2(白群 びゃくぐん)
#ebf6f7(藍白 あいじろ)
#2a83a2(花浅葱 はなあさぎ)
#84a2d4(青藤色 あおふじいろ)

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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