七十二候・蛙始鳴<かわずはじめてなく>

蛙始鳴

野原や田んぼでカエルが鳴き始める頃の七十二候。

どこに移動しても、必ず生まれた場所に帰ってくることから「カエル」と名付けられたと言う説もあり、「カエルコール」はただのシャレではなかったようです。
「お金が帰る」「無事帰る」と縁起のよいカエル。 ノーベル賞の授賞式でのカエル跳びの儀式は、受賞者のさらなる飛躍を願って行われるのだそうですよ。

薬膳ではカエルも食材として扱われます。
去湿類に分類され、利尿や解毒の働きがあるとされています。

このカエル、フランス語では「グルヌイユ」という食材名で知られ、鶏肉のようなさっぱり食感が好まれてごく普通に食べられているそうです。
日本では、1918年にアメリカから輸入されたウシガエルが国の指導によって養殖されるようになったそうですが、定着しなかったようですね。

柏餅とちまき、新茶

端午の節句には柏餅?ちまき?

立夏と重なる端午の節句には、ちまきや柏餅を食べますね。
みなさんはどちらを食べますか?

もともと端午の節句の風習として中国から伝わったちまきは、主に西日本に根付いたと言われています。
笹の葉にくるまれた白いお団子のちまき。関東出身の私には馴染みがありません。

一方の柏餅は、柏の葉は新芽が育つまで古い葉が落ちないことから、「子孫繁栄」の縁起をかついで江戸時代に生まれたそうです。
つぶあん・こしあん・味噌あん、どれも美味しいですが、一つだけ!と言われたら、私は味噌あん派。しょっぱ甘い餡が柏の葉の香りにぴったりです。
味噌あんも地域によって有る無しがあるそうで、端午の節句のスイーツは地域差が大きいようです。

薬膳メモ

涼/甘肺胃肝膀胱/利水、清熱解毒
もち米温/甘脾胃肺/補中益気、健脾
あずき平/甘酸心小腸/利尿除湿、解毒排膿