七十二候・蓮始開<はすはじめてひらく>

はすはじめてひらく

夜にほころびはじめた蓮のつぼみが、朝の訪れとともに開く頃の七十二候。

蓮は、その清らかな姿から世界中で神秘的な象徴として愛されてきました。

大きく広がる葉の中に、泥からまっすぐ生えて気高く咲く花は、清らかに生きることを連想させます。
仏教では汚れた人間の世界から天へ至る輪廻転生の具現化とされ、死後に極楽浄土から同じ蓮の花の上に生まれ変わるという思想があります。「一蓮托生」はここから生まれた言葉。

お盆

実家がある地域では、7月にお盆を行います。
子どもの頃は、13日の夜に提灯に火を入れて町内の端までお迎えに行ったものです。
仏壇に、きゅうりの馬となすの牛を備え、鬼灯などを飾り白玉団子を備えるお盆は、先祖が帰ってくる日というよりは、ウキウキする日でした。

自分がお墓の面倒を見る立場になってみると、お供えの準備やお寺とのやりとりなど、忙しい日常の中では、正直気の重さを感じてしまいます。でも私の代が伝えなければこんな風習はあっという間に忘れ去られてしまうもの。
人々の小さな営みの中で、文化は継承されていくことを噛み締めて、今年もお供えを準備しています。

ちなみに今日の父のスケッチは、蓮にもお盆にも関係のない紅花の絵。
暑い季節らしい花です。

父のスケッチを作品集にまとめた話はこちらの記事にまとめています。よろしければお読みください。

青い鳥書房では、写真だけではなく絵画や書道などの作品、手芸や工芸などの立体作品も写真に撮って本にまとめる「かぞくの本」を作成しています。
私どもにまるごとお任せもあり、ご自分での作成のサポートもあり。
作る方のご希望に合わせて完成まで伴走しますのでご安心ください。

こちらは薬膳茶とおやつのシリーズ「熊猫薬膳茶房」のインスタグラムより。
「蓮始開」のおやつは蓮の葉に降りる朝露をかたどった琥珀糖と蓮の葉茶。薬膳では「荷葉 かよう」と呼びます。暑さによる頭痛などを和らげるお茶として飲まれます。
これらの写真をまとめた本の記事はこちら。よろしければお読みください。

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