七十二候・牡丹華<ぼたんはなさく>

ぼたんはなさく

牡丹の花が咲く頃の七十二候。
「東風解凍」から始まった春の七十二候は18の候を経て「牡丹華」で終わりです。

牡丹は、原産国の中国ではもともと薬草として育てられていましたが、唐代の頃から「花の王」としてどの花より愛されるようになったと言われています。

李白は楊貴妃の美しさを牡丹になぞらえ、白樂天は楊貴妃を牡丹に例えました。
枕草子に牡丹の描写があるように、日本でもその堂々たる姿はやはり注目の的。
文学だけでなく、着物を始め、陶磁器や漆器、家具などの文様にも好まれました。
霊獣「唐獅子」と組み合わせた「牡丹唐獅子」といえば任侠の象徴でもあります。「百獣の王」と「百花の王」の組み合わせは「男気」の象徴なのだそうです。

もともとの薬としての牡丹は、根の樹皮部分を牡丹皮(ぼたんぴ)という生薬として主に婦人病に用います。

牡丹色

古くから愛される花だけあって、品種改良も盛んに行われた結果、花の色も形も多彩な牡丹。
花の色は、原種は紫紅色ですが、赤・赤紫・紫・薄紅・黄・白と色とりどりです。

「牡丹」が名前につく色も多く、同じ「牡丹色」でも柔らかい赤紫系のピンク色と紫紅色のどちらを指すこともあります。
「牡丹紅」は中国でよく使われる色の名前で、深みのある紅色です。
やや紫がかった灰色は「牡丹鼠」。
牡丹カラーの配色は、とても華やかです。

design note

#e7609e(牡丹色 ぼたんいろ)
#c24dae(牡丹色 ぼたんいろ)
#b80233(牡丹紅 ムー・タン・ホン)
#d3ccd6(牡丹鼠 ぼたんねず)

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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