二十四節気・夏至
夏至は、北半球では日の出から日の入りまで、つまり昼の時間が一年で一番長い日です。
『暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」と記されているように、冬至からどんどん成長してきた「陽」の気が、ついに極まるときが夏至なのです。
中国に端を発する陰陽説の考え方では、春分・秋分を境にして地上の気が陰から陽、陽から陰に変わります。春分・秋分の地上の陰と陽が0とすると、夏至には陽が100、陰が−100、当時はその逆となります。
陽が最高潮に達し、陰はこれ以上なく地下深くに潜るのが夏至。
北回帰線と南回帰線の間に位置する熱帯では、太陽が真上を通るときに影がなくなる瞬間があり、これをハワイではラハイナ・ヌーン(Lahaina Noon)、インドではゼロ・シャドウ・デー(Zero Shadow Day)と呼びますが、北回帰線(北緯約23.44度)の付近にある波照間島(北緯約24.05度)では、夏至の正午ごろには影が消えるのだそうです。
反対に、北極圏では夏至の頃は一晩中陽が沈まない白夜となり、北欧の国々では夏至祭が行われます。
フィンランドではクリスマスの次に重要なイベントとして、家族や大切な人たちと過ごす休日で国中でイベントやパーティーが開かれてにぎやかに夜を過ごします。
夏至の色、向日葵色(ひまわりいろ)
太陽を向いて咲くことから名付けられたひまわりは、真正面から強い光を受け止めて、自分自身も太陽のような明るく力強い花をつけます。
一年で一番力のある太陽を表すとしたらこのひまわりの色でしょう。
向日葵色は化学染料で発色する比較的新しい色ですが、よく似た山吹色や鬱金色などの黄色は、刈安(カリヤス)、鬱金(ウコン)やクチナシなどの植物で染める古くからある色です。
太陽の力が強いこの頃には陰が地下深くに潜り、光とのコントラストの差から影も一番濃く見えます。そのコントラストの強さを表した配色です。
design note
#fcc800(向日葵色 ひまわりいろ)
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