七十二候・桃始笑<ももはじめてさく>

ももはじめてさく

桃のつぼみが開き、咲き始める頃の七十二候。

昔は、花が「咲く」ことを「笑う」と表現したそうです。なんとも美しく可愛らしい春の七十二候です。

桃は、中国では不老不死を与えてくれる仙果として数々の伝説の中に登場します。孫悟空が盗み食いしたのも不老不死の仙桃でした。桃太郎がりんご太郎やみかん太郎ではないのは、桃が不老不死、若返りの霊薬であるから。
邪気を払う力があるという言い伝えから、お雛様と一緒に飾りますね。
中国医学を源とする薬膳でも桃には弱った体を元気にする働きがあるとされています。

桃花色(ももはないろ)

桃花色は明るい灰みの赤紫系の色で、二十四節気「雨水」 で使った「桃色」とは異なります。
「桃色」は少し黄色みのあるいわゆる桃の果実の「ピーチカラー」ですが、「桃花色」はその名の通り桜よりも濃い桃の花の色です。

観賞用の桃はハナモモと言われ、一重のもの八重のもの、白、ピンク、赤のグラデーションや1本の木の中で紅白に咲き分ける品種、枝垂れる品種などたくさんの種類があります。
可憐で、花開くと一気に周囲を春にする明るさのある桃の花。
桜よりも長い期間咲いているので、ゆっくりとお花見を楽しむことができますね。

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#e198b4(桃花色 ももはないろ)
#fdeff2(薄桜 うすざくら)
#e0517f
#fffffc(胡粉色 ごふんいろ)

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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