七十二候・菜虫化蝶<なむしちょうとなる>

なむしちょうとなる

大根やキャベツなど菜の花の仲間の葉を食べて育った青虫が、いよいよ蝶となる頃の七十二候。

この言葉を聞くと、「たのしいムーミン一家」の中の「その年初めて見た蝶が黄色ならその夏は素晴らしい夏、白い蝶なら穏やかな夏」になるというフレーズを思い出します。そしてそのときムーミン達が見たのは金色の蝶でした。
春の日差しに輝く金色の蝶は、黄色よりもっともっと素晴らしい、最上級の夏を約束してくれるのかもしれません。ワクワクする、期待ではち切れそうな気持ちが季節を最上級に輝かせてくれるのでしょう。
あなたにとって、今年の夏はどんな夏になるでしょうか。

今年の彼岸の入りは18日。彼岸の中日の春分を境に、春も後半に入ります。

鬱金色(うこんいろ)

輝く金色の蝶は「鬱金色」です。
鬱金色は鬱金草の根で染めた少し赤みのある鮮やかな黄色です。
派手な鬱金色は江戸の人にも好まれ、縁起のいい色として財布や風呂敷にもよく使われました。

カレーのスパイス、ターメリックを指すと言われますが、生薬としてのウコンはターメリックとは異なり体を冷やす働きがあるとされています。体をぽかぽかにするカレーのスパイスの方はキョウオウ (姜黄)と呼ばれ、血液サラサラの効果があると言われます。

キャベツ畑の青虫が、春の夜にひっそりと金色の蝶に羽化する様子を思い浮かべた配色です。

design note

#fabf14(鬱金色 うこんいろ)
#474a4d(藍墨茶 あいすみちゃ)
#82ae46(鶸萌黄 ひわもえぎ)
#fffffc(胡粉色 ごふんいろ)

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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