立夏の色【淡藤色 あわふじいろ】

二十四節気・立夏

夏が始まりました。

立夏は暦上では夏の始まり。春分と夏至の中間にあたり、この日から立秋の前日までが夏になります。

爽やかな風が吹きわたり、花も緑も鮮やかな、一年で一番過ごしやすい季節です。野に山に、植物の散策も楽しいですね。
初夏の味覚も店頭に並びはじめています。

例えば鰹。

目に青葉 山ほととぎす 初鰹

有名な山口素堂の俳句です。
この時期、黒潮に乗って北上する鰹は江戸の人々の大好物でした。夏の頃の戻り鰹とは違ってさっぱりした鰹ですが、初物好きの江戸の人たちは借金してでも食べたと言います。今の価格で言えば1匹30万円前後と言いますから見栄っ張りも極みですね。これが「粋」なのでしょう。

魚なら鯵や鮎、野菜はグリンピース、スナップエンドウ、ソラマメなどの豆類も美味しいとき。
旬のものを美味しく味わい、強くなる紫外線に抵抗する免疫力を高めましょう。

立夏の色、淡藤色 (あわふじいろ)

5月のこの時期、桜のあとを彩る藤の花。
初夏の爽やかな風に揺れる藤の花はいかにも涼やかで夏の訪れを感じさせてくれます。

藤は日本人の大好きな花です。
万葉集にも藤を読んだ歌は数多くあり、藤原家の隆盛に伴って、藤の旺盛な生命力や豊かな芳香によって古くから高貴な色として愛されてきました。

日本の伝統の色に「藤色」のグラデーションは多く、「淡藤色 あわふじいろ」「藤納戸 ふじなんど」「白藤色 しらふじいろ」「藤紫 ふじむらさき」「藤色 ふじいろ」「淡紅藤 あわべにふじ」「藤煤竹 ふじすすたけ」など美しい名前が並びます。

立夏の配色はこの藤の色をイメージした爽やかな紫のグラデーション。
目に鮮やかな緑の中に、藤の花を見つけるとそこに涼やかな風が吹くような空気感です。

design note

#bbc8e6(淡藤色 あわふじいろ)
#706caa(藤納戸 ふじなんど)
#dbd0e6(白藤色 しらふじいろ)
#ffffff(白)

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