七十二候・櫻始開<さくらはじめてさく>

さくらはじめてさく

全国各地から、桜の開花が聞こえてくる頃の七十二候。

立春以来、春を彩る言葉がいくつもありましたが、やはり日本の春の主役は「桜」。黒々した幹だけの風景が突然ピンクに変わる様は、何度春を重ねても感激してしまいます。

咲く姿も散る姿も美しい桜。
日本人の心にいちばん響く花なのかもしれません。

「さくら」の語源は、富士の頂から花の種をまいて花を咲かせたとされる、「コノハナサクヤヒメ(木花之開耶姫)」の「さくや」をとったとされる説が有力です。
木花之開耶姫は神武天皇の祖先である火遠理命(ホオリノミコト)の母で、富士山信仰の神社・浅間神社に祀られています。
「桜」の花言葉は「精神の美」「優美な女性」、西洋では「優れた教育」も加わります。

桜色 (さくらいろ)

桜の淡いピンク色は、日本の伝統色にも色の名前として表現されています。
ソメイヨシノの淡いピンク「桜色」、薄い花びらが重なり合う少し濃い「薄桜(うすざくら)」、ピンクを帯びたグレー「桜鼠(さくらねず)」、グレージュと表現されるニュアンスカラーの「灰桜(はいざくら)」など美しい名前が連なります。

木の下でのお花見シーズンが終わったら、遠い山の裾や川辺を彩るピンク色の雲のような桜を見に遠出したくなるこの季節。浮き立つ気持ちを素直に楽しもうと思います。

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#fef4f4(桜色 さくらいろ)
#f6bfbc(虹色 にじいろ)
#e9dfe5(桜鼠 さくらねず)
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源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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