小雪の色【秘色色(ひそくいろ)】

二十四節気・小雪

今日から二十四節気は小雪。
積もるほどではない雪が、静かに降りはじめる頃です。

千葉では雪の季節はまだまだ先ですが、北の地方ではちらほらと雪が舞うところもあるでしょう。いよいよ本格的な冬がやってくる匂いがしてきます。
匂いの感じ方は人によって違うのだと思いますが、私にとって冬の匂いは、身の引き締まる雪の匂いです。枯葉の積もった土の奥底からにじみ出てくるような透明で張り詰めた匂い。この匂いが風に乗ってくると、ああ、冬がそこまできているな、と思います。
若い頃、スキーの季節だ、とワクワクしたこの匂いを感じると、今でも高揚感がうずくような気がします。
嗅覚刺激は、感情の中枢である大脳辺縁系に直接伝わるため、匂いが鮮明な記憶を呼び起こすのだそうですよ。

小雪の色、秘色色(ひそくいろ)

秘色色(ひそくいろ)は中国の唐の時代の磁器・青磁の肌の色です。青磁は鉄分を含んだ釉薬から生まれる神秘的な青い色で、この時代、天子への供進の物だった青磁を庶民が使うことを禁じたことから禁色=秘色とされました。
張り詰めた空気を乱すことなく静かに降る小雪にぴったりの色だと思いませんか?

design note

#abced8(秘色色)
#737373
#97bcc7
#ffffff

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
special elite
lumios typewriter tape

読んでくれてありがとう!