七十二候・雪下出麦<ゆきわたりてむぎのびる>

新年明けましておめでとうございます。

今年の七十二候は「雪下出麦」からのスタートです。
七十二候は季節の変わり目を24個に表した二十四節気(冬至・春分など)をさらに細かく分けた季節の表記です。その年の太陽の動きによって二十四節気の日が変わるのに伴って、七十二候が始まる日も変動するので、現代のカレンダーとは一致しません。
この「雪下出麦」は大晦日になったり元日になったりの七十二候なのですが、今年は元日に当たりました。
まさに「お芽出度い」季節のスタートですね。

ゆきわたりてむぎのびる

降り積もった雪の下で、麦が芽を出す頃の七十二候。
麦は、秋に種をまき翌年の初夏に収穫する越年草で、雪に覆われることもある真冬の地面に芽吹きます。微かな雪越しの太陽の光をたよりに地上に顔を出して、じっと春を待つ姿は健気ですが、身近に麦の発芽を見ることはなかなかありません。
発芽した麦の芽を踏む「麦踏み」の風景は、終戦の頃までは関東地方でも当たり前にあったようですが、国内自給率が15%に満たない現在は、麦畑自体が珍しいものになってしまいました。
ちなみに発芽後に芽を踏む「麦踏み」は、霜のダメージを防ぐ、根を張って耐寒性を増す、枝分かれを促すなどいろいろな効果を生み出す作業なのだそうです。

若苗色と枯野色

雪の下から顔を出す「若芽」の色と、雪に覆われた「枯野」の色をそのまま使った配色です。
白と若緑の組み合わせは伸びやかで、未来や希望を感じさせてくれます。自然の色そのままの配色は、イメージをわかりやすく伝え、この色に乗せるメッセージをストレートに運んでくれるように思います。

design note

#c7dc68(若苗色)
#d3cbc6(枯野色)
#4e4f50
#ffffff(白)

源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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