七十二候・黄鶯睍睆<こうおうけんかんす>

こうおうけんかんす

山里にうぐいすがなく頃の七十二候。
「うぐいすなく」とも「こうおうけんかんす」とも読まれます。

うぐいすは別名・春告鳥、春の訪れを象徴する鳥です。
落ち着いたグリーンの身体で木と木の間を飛び回る可愛らしい姿を見ると、春がやってきたな、と感じます。冬の間は、チャッチャッという短い声・笹鳴きでさえずっていたうぐいすも、春になると「ほーほけきょ」と求愛の歌を歌い始めます。ちなみに、ほーほけきょ、と鳴くのはオスだけ。メスは一年中チャッチャッとスズメのようにさえずります。

うぐいすは「うぐいす色」と言われる緑色の身体をしていますが、この七十二候では「黄鶯」となっています。
これは、中国で生まれた七十二候の言葉がそのまま使われているためで(日本の環境に合わせて作られた七十二候もあります)、少し黄色がかった高麗鶯を指しているのだそうです。

青空にさえずるうぐいすの声

よく晴れた寒い日の空に聞こえる鳥のさえずりは、心を楽しくするものです。
冷たい風が吹いていても、力強い太陽の暖かみを感じる今頃の早朝に散歩をすると、気持ちが晴れ晴れとしますね。
空気が乾いて、物の輪郭がはっきり見える空気感を補色のブルーと黄色で表しました。
落ち着きを持たせる赤紫色は「梅紫」と呼ばれる色で、紅梅の花の色です。
「鶯色」は使っていませんが、「梅とうぐいす」をイメージしました。

「鶯色」は黄を深く暗くした色。その色から黒を取り除いた色がこの黄色です。青はブルー系の色はこの黄色と補色関係にある色です。

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#aa4c8f(梅紫 うめむらさき)
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源流明朝SB
筑紫新聞明朝
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